幼い頃の歯磨きの思い出と歯を磨くということ

子供の頃、「おかあさんといっしょ」というテレビ番組をよく見ていました。

その中に子供がお母さんに歯磨きをしてもらうというコーナーがあり、とても早く歯磨きをしてもらってにっこり嬉しそうに笑う同じ年齢ぐらいの女の子を見て、「私もお母さんに、ああやって歯磨きをしてほしい」と思っていました。

テレビの音楽に合わせて歯磨きをして欲しかったのです。

でも母はいつも忙しそうでなかなか話しかける事ができませんでした。

いつもその様子を見に行っては頼めずにいました。うちは母子家庭ということもあり、その頃母は少しでも多くお金を稼がなければならず、私と妹2人の合計3人の世話をしながら家事、育児、仕事を同時にこなしていました。

そんなある日、母の実家に行く事になりました。祖母がご飯を準備し、母は時間があったのか一緒にテレビ番組を見ることになりました。

この日思い切って母に歯磨きをお願いしました。

歯磨きのコーナーがくるのがとても楽しみでした。

音楽に合わせて歯磨きをしてもらい、テレビの中の女の子と同じタイミングで歯磨きが終わりとても嬉しかったのを覚えています。

私の真似をして妹達もお願いし、結局皆母に歯磨きをしてもらいました。

それからは自分達で早く磨けるように、妹達と顔を見合いっこして歯磨きの競争をしました。

とても楽しかった記憶です。

あれから十数年、妹達も私も大人になり、当たり前ですが、歯磨きを誰かと競争したり、誰かにしてもらう事はなくなりました。

その分時間をかけて歯を磨くという事がなくなりました。適当に済ませていたのです。時には、歯を磨く事事態忘れてしまう事もあり、銀歯の下が虫歯になっていました。あまりの痛みに夜も眠れず、とうとう神経を抜く事になりました。

虫歯にならないようになんていうテレビ番組の存在も全く忘れてしまっていました。

久しぶりに妹に会い、家に泊まりに行く事になりました。聞くと、妹も虫歯で歯医者に行っていました。何十年ぶりに歯を一緒に磨きました。

よくテレビ番組を見て一緒に歯磨きを競争した子供の頃を思い出しました。必死に手を動かさなくても、とても早く磨く事ができます。

妹も私も普段歯を磨く時、いつの間にかすごい速さで歯を磨くようになったんだなと思いました。

幼き頃のテレビの影響でしょうか。

子供の頃には人の手を必要としましたが、今は人の手を借りずとも自分でなんでもできます。歯ブラシの種類や歯磨き粉の種類まで選べます。

そんな今だからこそ、ただ「歯を磨く事」をとても楽しみにしていた時代が懐かしいのかもしれません。

きっとあの頃の私が今の私の歯の状況を知ったら、「歯を磨いても、虫歯になるの?」と聞かれてしまうかもしれません。

昔自分が大切にしていた事、これからも大切にしていきたいものです。

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