子供の頃、歯磨き検査がとても怖かったんです

 

供の頃、とりわけ小学生の頃は、定期的に歯磨き検査がありました。

歯磨き検査がある日は予め予告されていて、検査の日に向かって日々歯磨きの訓練がされるのでした。クラスの担任の先生は、歯磨きに対して厳しく指導しました。

「上手な歯磨きはこうするのですよ」と、歯の模型を使って先生は教えてくれました。

そして、自宅でも上手く磨けているかどうかを両親に確認して貰うという宿題が出ました。時には、歯を見るための小さな鏡がついた棒を使いながら磨きました。

検査当日、担任からショッキングピンクの液体が手渡されます。

そのピンクの液体で口をゆすぐように言われ、皆で教室を出て行って口をゆすぐと、皆の口の中がピンクになりました。そのピンクの液体は歯垢に反応するように出来ていて、上手く磨けていると口の中がピンクにならずに済むのだそうです。

しかしながら、クラスの皆が口の中がピンクになっているのです。その姿がとても怖かったことを今でも覚えています。

歯磨き検査の後は、笑うと歯がピンクなので皆と口を押さえながらコソコソ会話をしました。

口の中が全員ピンクになることを確認したら、担任の先生はもっと上手に磨きましょうと私たちに話しました。

歯磨き検査はこれで終わりではなく、後日また別の検査がありました。今度はピンクの液体を使わずに目視で確認するのです。

歯医者さんが学校に来て、あなたはA、あなたはB、と歯の成績をつけられるのでした。

一番良い成績はA+で、一番悪い成績はCでした。自分としては一生懸命歯を磨いているつもりでしたが、私の成績はAでした。

A+になるためにはどうしたらよかったのか、未だに分かりません。なかなかA+の成績を取るのは難しいようでした。

仲の良い友達はCでした。Cの成績がついてしまった人は再検査となり、後日また検査を受けなくてはいけませんでした。

私は再検査の必要がなくホッとしましたが、友達は苦戦しているようでした。ある時、担任の先生が言いました。「○○さんは初め、Cの成績がつきましたが、一生懸命磨くようになりました。

血がでるまで一生懸命磨きました。

それだけ頑張ったので、○○さんはAの成績がついたのです。皆さん、努力はこうやって報われるのです。

だから、何事も頑張りましょう。」私はこの話を聞いた時、子供ながらに「血が出るまで磨くのは体に却って良くないのではないか?それに、結局上手く磨けてはいないのではないか?」と思いました。

ですが、その事は友達にも先生にも言う事が出来ませんでした。

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